2011/04/15(金)
相撲界の八百長問題で取り上げられた「携帯電話の証拠データ」について、データさえ残っていれば復元できる事が証明されました。この事を少し解説してみます。 携帯電話のファイルシステムも基本的にはパソコンと同じですが、パソコンのデータを復旧するよりは難しい仕組みとなっています。メモリーに残っている全てのデータを取り出すこと自体が非常に難しいからです。携帯電話に保存されているメールやアドレス帳などはメーカーが取り出し方を公開しているので市販ソフトで簡単に取り出せますが、【見えない】データについては取り出し方をメーカーが公開していないからです。 さらに、データを取り出せたとしても、ファイルとして復元するのは容易ではありません。「ファイルシステムも非公開」だからです。ファイルシステムとは、OSがファイルを管理する仕組みで、WindowsではFATやNTFSなどが使われています。これらは仕様が公開されているので、データがあればファイルを復元できます。ところが携帯電話では非公開となっています。しかも、メーカーや機種によって異るため、復元対象の携帯電話で使われているファイルシステムを解析する必要があるからです。 データを取り出したら専用ソフトで解析しファイルを復元します。初めて取り扱う機種の場合には、ファイルシステムを別途解析し、専用ソフトに必要な情報を入力する必要があります。このため、取り扱ったことのある機種なら数日で復元できますが、初めての機種では2~3カ月かかることもあるわけです。 復元料金は1台当たり30万円から50万円が相場だそうです。企業を対象にしたサービスですが、個人からの依頼も受けているようです。ただし対象とする携帯電話の所有者である場合に限るそうです。 携帯電話が破損しても、メモリーチップが無事なら復元可能。自動車に踏まれて壊れたり、火事で焦げたりした携帯電話からも、ファイルを復元できる可能性があるようです。 ※パソコンや携帯電話における「ファイル削除」の概念を表した図。削除すると管理情報では消えたことになるが、データ本体は消去されていない。このため、別ファイルのデータで上書きされるまでは復元できる仕様になっている。
by a24hirao
| 2011-04-15 10:00
| コンピューター
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